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マーケティング論(1)

Marketing Design

· マーケティング

オリエンテーション

 2020年「マーケティング論」を受講してくれた皆さん、はじめまして。

 半年間、講師をつとめます原尻 淳一です。客員教授に就任して8年目になります。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

 僕は今から28年前、皆さんと同じように龍谷大学経済学部に入学して、深草キャンパスで4年間を過ごしました。修士課程を含めると6年間、深草の郷で経済学(民際協力)を学んできました。地域経済論の中村尚司ゼミに所属し、サークルでは学生NGO団体RICODA(Ryukoku Inter-Civic Organization for Development Agenda)を立ち上げて、国際協力論の大林稔先生に指導していただきました。

 簡単にですが、僕がどんなキャリアを経験してきたのか、紹介します。大学院卒業後、僕は東急エージェンシーという広告代理店に入社しました。電通、博報堂の次、国内業界3位の代理店で、僕が入社した頃は「博報堂に追いつけ、追い越せ!」といった雰囲気が会社に漲っていて、とても刺激的な会社でしたね。僕が配属されたのが「マーケティング局」という部署で、ここで初めて「マーケティング」という学問に触れることになります。本当にゼロからのスタートでした。僕が幸運だったのは、当時、東急エージェンシーでは新人研修が大変充実していて、部長陣が講師となって丁寧にマーケティング理論を教えてくれました。教科書はフィリップ・コトラーの『マーケティング・マネジメント』(プレジデント社)と佐川幸三郎『新しいマーケティングの実際』(プレジデント社)でした。フィリップ・コトラーは、マーケティングという学問を体系化したアメリカのマーケティング学の祖です。佐川幸三郎は「花王」というメーカーで、マーケティング部門を確立した人物で、代表取締役会長にまでなった方。コトラーは「理論」、佐川は「実践」という位置づけで、ゼミ形式で行われ、毎週担当が決められて1章を解説していく形で進められました。

 正直言えば、僕はわからなかった。なぜかというと、現場を知らなさすぎて、リアリティが持てなかったからです。そこで週末には必ず近所のイオンモール(GMS)、コープ(SM)、セブンイレブン(CVS)など業態別に定点観測することから始めました。店の棚の全体構成はどうなっているのか、どのような商品が定番で置いてあるのか、どのメーカーがどのようなキャンペーンを展開しているのか。例えば、飲料や酒類は非常にキャンペーンが多いですが、アサヒスーパードライを手に取ってみる、サッポロ黒ラベルはこんなキャンペーンを始めた、とメモしたり、実際買ってみたりしたのです。また、企画づくりに関しても、わからないことだらけでした。いきなり「企画書」を作って、と言われるわけですが、何から手をつけていいのかわからないわけです。そこで僕が行ったのは、先輩の出来のいい企画書を収集することから始めました。いいサンプルをたくさんコピーしてもらって、そこから目次構成、色使い、文字の使い方、パワーポイントのアニメーションの扱い方のパターン解析を行ったのです。それで出来の悪い自分だけの教科書を密かに作ったのです。

 シラバスで皆さんに教科書として提示した『ヴィジュアル・マーケティング・フレームワーク』(日本経済新聞出版社)は、新人時代からコツコツ集めて作った自分の教科書が元になっています。

アーティストや映画のマーケティング

 広告代理店で7年間ブランド(価値創造)の仕事をしてきましたが、僕はヒトのマーケティング興味が湧き、2005年にエイベックス・グループに転職しました。一番初めに関わったのがmihimaruGTというアーティストで、楽曲作りからアーティスト・マネジメントまで、1から全てmihimaruGTのプロジェクトを通じて学んで行きました。

 エイベックスに所属するアーティストのマーケティング業務には少なからず関与してきましたが、世の中にインパクトを残せた仕事としては、TRFの方々と作った『EZ DO DANCERCIZE』があります。こちらはダンサープロジェクトを立ち上げた中で、コンセプトメイキングを担当し、形になったのがこの商品でした。新型コロナウィルスの影響で、家から出れない人たちが「おうちでできるエクササイズ」として再び注目をされています。

 その後、マーケティングを統括する立場になり、コンテンツがアーティストから映画、アニメ、新規事業と拡大して行きます。

 おそらく皆さんが一番知っているかもしれないのが映画『RED CRIFF(赤壁)』。ハリウッドでトム・クルーズの「ミッション・インポッシブルⅡ」を監督した巨匠ジョン・ウーの作品で、この映画の宣伝戦略立案の統括をしました。現場のスタッフと上層部とのハブとなって、2年を超える期間のプロジェクトでしたが、大ヒットに導くことができました。

 さらに、アニメ『OnePiece(ワンピース)』のDVD事業+宣伝計画を組み立てて、こちらも大ヒットコンテンツに押し上げました。実は週刊少年ジャンプのコンテンツは中学で卒業していて、このプロジェクトに入るまで『OnePiece(ワンピース)』を知らなかったんです。それで現場のスタッフから「コミック全巻を読んでください!」と懇願され、仕事と割り切って読んだもののハマってしまい、これ以降ずっとコミックを買い続けています。(今、ワノ国篇、最高ですね!)ですので、学生諸君でワンピース好きの方がいれば、「伏線回収」について、いろいろ話しましょう!

マーケティング論の目的

 本講義の目的は、自分が気になる商品、ブランド、企業をマーケティング理論やフレームワークで探究し、その方法を用いて、自分をマーケティングできる人材に変えることです。最終的には、大学4年生で直面する就職活動にマーケティング理論を応用し、期末レポートで「就活戦略」をマーケティングフレームワークに基づいて描いてもらい、自分の人生を切り開くことにつなげます。

 皆さんはどう考えているのか、わかりませんが、僕自身、「学び」は自分の人生を切り開く「道具」と捉えています。ですから、学校で学んできた情報を自分ごとに振り戻す。これが一番大事です。この癖がついてくると、今度は逆に自分の生活自体が「学び」のテーマになって、自分事に根ざした独自の探究が始まります。ここからが本当に学ぶ意味が生じるのかもしれません。

 さらにマーケティングの基礎を押さえることは、就職した後のビジネス企画を考える時に非常に役に立ちます。しかも、僕が実際にビジネスの現場で悩んでいたことや、どういった取り組みで行なっていったのかを話すことができるので、皆さんにとって将来にヒントになる「生きた情報」をお伝えできると考えています。

課題について

 さて、大学からゴールデンウィーク明けの5/11から本格的な「オンライン授業」が始まりますが、その前に課題を出して欲しいという依頼がありましたので、簡単な課題を以下に記しますので、取り組んでみてください。では。

事前課題:次の1から4の項目をmanabaにアップしてください。

1:名前と学籍番号

2:自分が探究したい商品(ブランド)を1つ決めてください。

(*その際、TVCMをしていたり、店頭でキャンペーンをしていたり、WEBキャンペーンをしているブランドを選定して欲しいです。情報量が多いので、分析しやすくなります。)

3:そのブランドのオフィシャルホームページをよく読み、リンクを貼ってください。

4:なぜ、その商品(ブランド)を選んだのか、理由を200字以内で簡潔に説明してください。

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